インプラントとは
インプラント治療が審美歯科の分野で注目を集めています。
インプラント治療とは、インプラントと呼ばれる人工歯根を顎の骨に直接埋め込み、その上に人工歯を装着することによって失った歯の代わりにするという治療法です。
これまで、欠損した歯の代替法としては入れ歯とブリッジが一般的でした。しかしこれらの方法の場合、さまざまなデメリットが存在していました。入れ歯の場合はメンテナンスが大変、5年程度と短い寿命、味覚の変化など。ブリッジの場合は周囲の健康な歯まで削らなければならないことや、見栄えの悪さなど。一長一短といった感じでメリットとデメリットが混在していました。しかしインプラントではそういった問題点を解消することに成功しており、注目されているのです。
人工歯根にはチタンが使用されており、人体と高い親和性を持っています。そのためアレルギーなどの心配もほとんどありません。人工歯根を埋め込むことによって入れ歯やブリッジとは比較にならない安定性を得ることができ、かみ合わせなども向上させることもできます。埋め込んだインプラントに人工歯を装着するので、審美的にも優れており、見た目でインプラントだと判断されることはほとんどありません。
また、耐久性に優れている点も大きな魅力。寿命は15年以上といわれており、5年の入れ歯、10年のブリッジに比べずっと長く使用することができます。
一本数十万円という高額な費用がネックとなりますが、それでも失った歯や食事の際の不便に悩まされている人にとっては非常に魅力的な治療方法といえるのではないでしょうか。
インプラントの感染症
インプラント治療を行った後にさまざまなトラブルが発症することがあります。その中でももっとも注意が必要なのが感染症です。
感染症の中でももっとも注意したいのがインプラント周囲炎です。これは歯周病とほぼ同じ症状のことで、細菌に感染し、歯槽骨が溶けていってしまう症状です。
インプラント手術後は免疫力が低下しています。さらに、もともとインプラントは人体にとって異物であるため、炎症が発症しやすい状態にあります。そのため、インプラント周囲炎にかかりやすい状態にあるのです。そのうえ、人工歯だから虫歯の心配はない、とばかりに歯磨きを怠ることでますます細菌の活動を促してしまうことも大きな原因となっています。
原因となる細菌は歯周病と同じもので、放置しておくと歯槽骨が溶けていってしまい、埋め込んだインプラントが土台から揺らいでしまい、最悪の場合抜け落ちてしまうことになります。インプラント周囲炎がもたらすダメージは歯周病よりもずっと大きいとも言われています。
厄介なのは初期症状がほとんどないこと。そのため知らず知らずのうちに進行し、気づいた時にはインプラントを外すしかない状況にまで追い込まれてしまっていることも。高い費用をかけてせっかく埋め込んだインプラントを外してしまうようなことにならないよう、日ごろから歯磨きなどメンテナンスをしっかり行うことが重要になってくるのです。インプラントを装着すれば一生大丈夫、などとくれぐれも油断しないようにしたいものです。
ついついいいいい2
インプラントの寿命
インプラントは寿命の長さも大きなメリットとして知られています。
入れ歯の寿命は約5年といわれています。5年間で約40~50%残るとも。またブリッジは10年間で50~70%残るというデータがあります。どちらも5年、10年を目安に交換が必要ということになります。
一方、インプラントの寿命は現在の段階で15年程度といわれています。10年以上残る可能性は90%を超えており、非常に高い耐久性を誇っています。場合によっては20年以上持つ例も。インプラントは一生もの、といわれるのもそのためです。
また、インプラント手術を行っている医療機関では5年以上の保障期間を設けている例も少なくありません。その期間中になんらかの問題が発生した場合は無料で診察などを受けることができる制度です。医療機関を選択する際の判断材料にするといいかもしれません。
インプラント手術を受ける人は高齢者が多いもの。それだけにインプラントの優れた耐久性と寿命は大きなメリットとなるでしょう。しかし、これまでに挙げてきたインプラントの耐久性はあくまで日ごろから健康的な生活を送り、ふさわしいメンテナンスを行ったうえでの話。歯磨きを怠ったり、定期健診などに通わずに放置しておけば寿命はどんどん短くなってしまいます。高額な費用をかけているだけに、寿命の短縮はそのままコストパフォーマンスの低下につながりますから、少しでも寿命を長く持たせるため、日ごろからメンテナンスの意識はなくさないようにしたいものです。